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2006年9月19日
FreshReaderレビュー
最近とみに悩んでいるのが,ニュースウォッチに時間をかけ過ぎてしまうこと。トータル2時間弱/日ぐらいかかっているのは, なんとかしたい。もちろん読む量を減らすのが最善の策なのですが,一度広げたアンテナを閉じることはもうできません。となると, あんまりいらない情報を削りまくる必要があります。しかし, どれを読むべきかを判断するためには,内容をある程度把握しなければならないという鶏卵問題が発生します。重要な情報とは何か?
そこはとりあえずおいておくとしても,直近の手間を削る必要があるでしょう。では,どうするか? まず読みたいニュースを全てRSSで一元管理するという方法が考えられます。つまり,サーフィンの時間を削るわけです。しかし, これにはRSSが提供されていないサイトをどうするのかという問題が生じます。また,RSSリーダの使い勝手に大きく左右されてしまうという問題も考えられます。 大事な情報がアンテナをすり抜けてしまうと,何のために簡略化したのかが分からなくなります。これらを克服しなければ, 所要時間の削減は不可能でしょう。
ということで,個人的にはRSSリーダは以下の要素を満たすべきだと思います。
- 高速な描画・レスポンスによる閲覧性の高さ・操作の容易性
- さまざまなPC間での既読・未読の一元管理
- RSSを提供していないサイトの更新も同時にチェック
今まで,Opera内蔵のニュースリーダを使っていました。これはクライアントで動くので, 他のブラウザエンジン組み込み型のRSSリーダのように,高速な描画やレスポンスは実現できます。操作もそれなりに容易です。しかし,既読・ 未読の管理を複数のPCで共有するためには,手元のデータファイルを共有しないといけません。もちろん不可能ではないのですが, クライアントアプリケーションのデータ構造を把握しないとうまく動きません。また,毎回コピーする必要があります。 ちょっとした空き時間に他のマシンでチェックしたいという時には,結構ボトルネックになります。
一方,ASP型のニュースリーダ,例えばgooのニュースリーダやGoogle Readerのようなものでは, 複数のPCで利用することができます。しかしこれらは,ニュースがスムーズに一覧表示できず, また未読から既読にする際に何らかの処理(ニュースを開くとか,既読にするを選ぶとか)が必要になります。見たいニュースだけを見て, 後は破棄したいという要求には適合しません。したがって,個人的にはOpera内蔵のリーダしか選択肢がなかったわけです。
そこで導入したのが(ここでやっと本論),サーバ型でかつ操作性が容易なRSSリーダー:フレッシュリーダー。これはASP型に近いですが,自分の好きなサーバに導入できます。やろうと思えば,クライアントPCにWebサーバをあげても動くはず。とはいえ,レンタルサーバか常時接続な自宅のサーバに導入するべきでしょう。FreshReaderは,全てのRSSを一括してサーバ上で管理でき,なおかつcronを設定することで自動でフィードを収集しておいてくれます。また,myrss.jpの機能を内蔵しており,本来RSSを提供していないサイトであっても,リンク文字列の変化に基づいて擬似的にフィードを生成できます。すなわち,このリーダで全てのウォッチするサイトを集約できるわけです。
# ただし,下手にRSSを配っているサイト(ニュース一覧では配信されているものの,おそらく契約的にRSSでは配れないニュースがあるサイトとか)では,FreshReaderはRSSを認識してしまって擬似的なRSSフィード生成ができないので,myrss.jpを併用しています。
さらに,一階層限定ながらフォルダで分類することもでき,それぞれのフィードやフォルダ,ルートを選択すると, その配下にある更新されたフィードが全て一覧で表示されます。ここで重要なのが,このようにして開いたフィードはその時点で全て既読になるという仕様であることです。これによって,リーダ内で未読か既読かの設定に頭を悩ませる必要はなくなります。
ただし,デメリットがないわけではありません。例えば…
- インストールが面倒
- レンタルサーバなどを使っていない人は,まずサーバの確保が必要です。
- サーバが止まると見えなくなる
- 当たり前
- フィードの既読がアンドゥ(未読に)できない
- フィードを開いた時点で既読になる仕様は利点であるものの,そこでブラウザが落ちる,閉じるなどをしてしまうと, どれが未読だったか分からなくなってしまいます。最新10件や24時間以内などで表示するオプションはあるものの, それが根本的な解決にはなりません。
- ただ,問い合わせてみると,いろいろと要望があるらしく,検討中とのことです。今のところは,FirefoxやOperaなど終了時のタブ構成を記憶できるブラウザと併用し,見たいサイトを全てタブに開いておくのをお勧めします。
- 認証が必要なサイトにあるRSSが見られない
- 閉じたWikiなどの更新が見えないのは,結構痛いです。
- 色の設定等カスタマイズの柔軟性がない
- FreshReaderのPHPファイルは暗号化されているので,素人さんがいじって変えることは難しいです。
- フィードが蓄積してサーバのディスク容量を圧迫する
- 過去のフィードがどんどんとたまっていく仕様は,複数人で利用しているときや, あとあと検索ができるという点を考えると利点ではありますが, じり貧な人(オレ)が借りているレンタルサーバでは容量の問題が発生します。
- 問い合わせてみると,フィードのデータを消すことで対処できるとのことですが,もちろん保証外ですし, 毎度毎度消す作業は結構おっくうです。
という感じです。ただ,ほとんどは「使えるからこその不満」なんだろうと思います。実際, Opera内蔵のリーダよりは一覧性が向上(特に説明が付属したフィードはわかりやすい)しましたし, それによって切り捨てるべきニュースがさっさと流せるようになりました。
一応有料の商用アプリケーションなのですが,このようにブログで感想を書くと個人に限り無料で利用できます(バイラルマーケティングというやつね)。これも気に入った点です。ただ,不思議なことに,操作性が向上したことで返ってウォッチするサイトが増えてしまいました…。あんまり全体の所要時間は変わっていないかも?
※以上のレビューは「フレッシュリーダー (バージョン 1.0.06053100)」を試用した感想に基づきます。
投稿者 たけ@ねくさす : 2006年9月19日 00:30
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